不用意な言葉で、取材相手を怒らせてしまうことがある。先日もやってしまった。相手は那覇市の老舗料亭、「料亭那覇」代表の上江洲安明(うえず・あんめい)さん(78)。
生半可な知識で「ここら辺は昔、遊郭だったんですよね」と聞くと、温厚な紳士の顔が、さっと曇った。
料亭那覇が店を構える一角は辻(つじ)と呼ばれ、戦前まで「遊郭」だったと記す文献も確かにある。だが辻は、東京の吉原のような遊郭では「全くない」と、上江洲さんは言う。
女性だけで運営される、“女の里”だったのだ。
原文出處 產經新聞
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